夜空に浮かぶ琥珀色の煌めき
夜空に浮かんでいるかのような琥珀色のボトルたち。
そのボトルそれぞれの輝きを最大限に引き立てる飾り棚をつくりました。
丸い窓から溢れるあたたかい光が、幻想的な世界を演出。
単純な収納家具としての役割を超え、ひとつひとつのウイスキーを輝かせる舞台として機能します。
日本のアンティーク家具と現代の感性を掛け合わせた唯一無二のディスプレイキャビネットです。
商品詳細
商品名 | ウイスキーキャビネット |
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品番 | C0696 |
サイズ | 幅1718×奥行280×高さ1753(mm) |
ウイスキーキャビネットを製作しました。
赤富士ギャラリーにて展示するジャパニーズウイスキーの専用什器です。
こちらは元々の状態。今回は外観の風合いを活かし、ほとんどそのまま残してリメイクしています。
まず行った加工は奥行きの切り詰め。奥行きは元々680mm程ありましたが、ウイスキーのボトルを無駄なく美しく飾れるように280mmに。箪笥を丸ごとぐるりとカットし、元と比べると半分以下の薄さになりました。
今回はカットした前の方を使用します。後ろはまた別の機会にリメイクする予定です。
本体の奥行きを切り詰めたので、引き出しもそれに合わせてカットします。内部は研磨してクリーニング。底板は汚れが落としきれないためストックしていた古い杉板で張り替えました。
背板を新たにカット。背面に落とし込めるように段欠き加工をして仮組み。経年で歪んだ本体を、できる限り背板で矯正します。また、箪笥を床に置いた際に傾いていたため、底面に部材を足して調整しました。
引戸の加工。まずは緩んでいたほぞを抜き、分解します。
今回は引戸の板の部分に、色々な大きさの丸窓を新たにつくりました。サイズや配置のバランスを幾度も確認した後、ひとつひとつ加工します。
板の加工を終え、引戸を組みなおします。
引戸の敷居。長い年月で摩耗し、溝がほとんど無くなっています。この状態だと引戸が途中でひっかかってしまい、スムーズに動きません。今回は耐久性や使い勝手を考慮して、金属レール仕様に改造します。
摩耗した敷居を平らに加工。無垢材でつくられた古い箪笥は経年により変形しており、直線や直角が出ていません。そのため、基準となる加工用のレールを設置してそれを基に平面をつくります。
削った面は塗装し、真鍮製のレールを取り付けます。新品のレールは黒染め液で箪笥の雰囲気に合わせて仕上げ。
内部の仕上げはシルクプラスター。シルクやセルロース繊維などの 天然成分でつくられた素材です。サンドペーパーで下地を整えた後にシーラーを塗り、乾燥後にシルクプラスターをコテで塗り広げます。ラメ仕様で、見る角度によってキラキラと輝き、独特な表情を見せます。
組みなおした引戸。こちらも敷居同様摩耗が激しく、ほとんど平らになってしまっています。リメイク後はレールを走らせるので、戸車仕様に加工します。
戸車を取り付け。これで、引き戸は軽くスムーズに開閉可能になりました。耐久性も向上。
本体を背面からみたところ。鴨居の内側にLEDライトを取り付け。キャビネット内をあたたかく照らします。
ウイスキーボトル用の棚板。ボトルを1本づつ飾ると、引戸の丸窓の位置にくるように取り付け。棚板はラメ入りの塗装仕上げです。
引戸の内側に新たにガラスを入れます。映り込みを出来るだけ抑えるため、両面に反射低減フィルムを貼って仕上げています。ガラスは内側で縁で押さえて固定。引戸を本体に取り付けてリメイク完了です。
サイズは幅1718×奥行280×高さ1753(mm)。
引戸内の棚板はゆったりとした配置。下には引き出しが4杯。
ジャパニーズウイスキーのボトルをディスプレイ。
正面に大胆に配置した丸窓が目を引きます。明かりを灯すとキラキラと輝く背景にウイスキーボトルが浮かび上がり、ボトルひとつひとつの特別感を演出します。引戸や引き出しの動きもスムーズで、実用性も万全です。
古い箪笥が持つ重厚感と特有の風合いを大切にしながら、現代の感性を取り入れたラグジュアリーなキャビネットに仕上がりました。