桜丸金具が際立つ
山形箪笥が仕上がりました。
桜と唐草の装飾が施された、大きな丸い金具が目を引きます。
こちらの桜丸の錠前金具には、貴重な当時の鍵も付属しています。
今回のリペアで蘇った、前板を流れる杉の美しい木目と錺(かざり)金具との組み合わせが絶妙で、風格を感じさせる佇まいです。
商品詳細
商品名 | 杉の山形箪笥 |
---|---|
品番 | B0222 |
サイズ | 幅1233×奥行450×高さ976(mm) |
時代箪笥のリペアが仕上がりました。
下の画像が入荷時の状態です。
経年で劣化していたこちらの箪笥は、一度金具を全て取り外し、木部の割れ等痛みのあった部分を補修。その後全体を削り直して木地を調整し、新たに塗装を施し仕上げています。
和箪笥づくりが盛んであった山形地方でつくられた箪笥で、各抽斗(ひきだし)の中央に配置された存在感のある桜丸の錠前金具が特徴です。
左右の側面には時代箪笥の特徴である竿通しの金具と持ち手があります。
箪笥を移動する際には、二つ並んだ持ち手を使用して持ち運ぶことが可能です。
今回のリペアで、杉のはっきりとした美しい木目が現れました。塗装の色味や艶は、箪笥が製作された当時の仕上がりを再現するように調整しています。
本体の右側には開き戸が1枚あり、戸を開けると中には小さめの引き出しが3杯。
戸の内部、引き出しの前板や金具は比較的状態が良かったため、元々の塗装のままで手を加えずクリーニングと磨き作業のみ行っています。
引き出し内部。
こちらも木部に痛みがあった箇所を補修しています。
時代箪笥の木材は全て無垢材が使用されており、長年繰り返された木の収縮により割れがあるケースがほとんどです。割れの部分は新たな木材を埋め込み接着して補修します。
内部を研磨して汚れや小さな傷を落とした後、引き出しが固くなっている箇所を鉋で削ってスムーズに動くように調整しています。