箪笥×ハラコ
桐材の浮き立った木目が独特な質感の箪笥です。
正面に毛皮を円形に貼り、個性的なキャラクターを加えて仕上げました。
桐の前板に白く浮かぶその様は、さながら月のよう。
大小7杯の引き出しがあり、使い勝手も良好。
桐と毛皮、ほど良く錆びた黒金具の相性も抜群です。
商品詳細
商品名 | 満月の小箪笥 |
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品番 | B1062 |
サイズ | 幅817×奥行391×高さ704(mm) |
桐の小箪笥が仕上がりました。
こちらが入荷時、リペア前の状態です。
本体の背板を分解し、背板の割れ補修、本体の木部補修などを行っています。引出しの底板は状態が良くなかったため、新しい材料に替えています。
引き出しの前板と本体の外側は、味わい深い表情を無くさない程度に研磨した後に塗装して仕上げています。削りすぎると古びた質感が無くなってしまうため、ほど良いところで止めています。深いキズなどは無理に削らず、そのままの状態です。
そして、なんといっても目を引くのが正面に取り入れた円の表現。
白っぽい円の部分には毛皮を使用しています。
割れが多かった背板は修復済み。
正面の円の部分は、毛皮の厚み分を彫り込んで、埋め込むようにして貼り上げました。 もともと魅力的な小箪笥でしたが、毛皮貼りが一際目を引くアクセントになっています。
割れがあった引き出しの底板は、シナ合板に替えています。
両サイドには棹通しの金具と二つ並んだ取っ手があります。棹通し金具の座が凝ったデザインで、特徴的。
桐材の表面は、少しうづくりがかかったような質感で、木目が浮き立っています。 今回のリペアでクリアの塗装を施し、少し艶をプラスしました。
引手の座も、あまり見かけない凝ったデザインです。
引き出しは大小合わせて合計7杯あり、色々なものが収納できそうです。
底板は全て張り替え済み。動きも全て調整済みで、スムーズに出し入れ可能です。また、丸い金具には鍵穴がありますが、鍵はありません。
毛皮のふさふさとした毛並みは、思わず撫でたくなる質感。
桐の箪笥の正面に突如として現れる毛並みが不思議な印象を与えます。鉄の金具との相性も良く、面白い仕上がりの箪笥に仕上がりました。