メニューアイコン
メニュー
閉じる
閉じる
新着情報はこちら 電話でのお問い合わせ 03-5809-5744 Online Shop
工房日誌diary
#リペア

水屋箪笥のリペア

ただ今工房では、先日入荷した水屋箪笥のリペア作業に取り掛かっています。この水屋箪笥の魅力を活かし、新たな表現を加えながら丁寧に仕上げていきます。
長い年月を経てここに辿り着いた水屋箪笥。物語はこの先も続きます。
当工房なりの個性を加え、軽やかでモダンに生まれ変わります。

先日入荷した水屋箪笥。

重厚で迫力のある面持ち。こちらの水屋箪笥の修復の様子を一部紹介します。

 

作業に取り掛かる前に家具と向き合い、どのように仕上げるかをしっかりと検討します。古家具それぞれの魅力を活かしつつ、新たな仕上がりのイメージを固めてから作業に入ります。

古家具は全て1点もので、状態も様々です。その家具ひとつひとつに必要な作業を見極めながら作業を進めていきます。

作業に入り、まずは全体の状態を確認。今回の水屋箪笥は分解が必要だったため、丁寧に分解します。上の写真はその様子です。

 

分解後、それぞれの部材に研磨や補修などを施します。

また、元々の仕様を変える部分の加工も進めていきます。写真は引き戸をガラスに変更している様子です。引き戸の裏からガラスを入れられるように加工し、ストックしている古ガラスを戸の寸法でカット。ガラス押えの部材をつくり、ガラスを納めます。

古家具は手づくりでつくられており、細部の作り方も当時の職人によりけり。また、長い年月を経ているため、無垢の部材に反りやねじれ等が生じているケースも多いです。

今回の水屋箪笥は内部も仕上げ直しますが、一筋縄ではいきません。新しい家具を製作するのとはまた違った対応が求められるため、苦慮すると同時に職人の腕が鳴るところでもあります。

 

分解した状態での加工が終わると、組み立ての工程です。

仕上がり後のイメージは作業に入る前の段階で固めておきますが、新しく変える部分については、実際に分解や加工をしてみないとうまく納められるかわからない場合も多いです。そのあたりは作業をしながら考え、一か所ずつ解決していきます。

そしていよいよ組み立て。古家具は箇所によって寸法が数ミリ違い、全てがきれいに揃っていることはほとんどありません。新品の家具のようにはいかず、材料のくせや、全体のバランスを見てうまく調和をとりながら組んでいく必要があります。

このようにじっくりと手をかけて仕上がった家具は、ひとつひとつに愛着があります。我々の手から離れるのは名残惜しくもありますが、これからまたお客様のもとで大事に使っていただければ、これ以上に嬉しいことはありません。

組み立てが終わると、作業はいよいよ終盤。仕上がりまでもう少しです。

水屋箪笥の新たな姿を、どうぞお楽しみに。

模様

関連記事

赤富士竜市 Online Shopはこちら
Online Shop