満月の衝立

満月の衝立。古い衝立をリメイクしています。

　

こちらが元々の状態。今回割れなどの痛みがあった中の板は新しいものに交換しています。また、元々厚みが4mm程と薄かった板を厚いものにして強度をUPし、裏面にあった横桟を撤去。両面ともすっきりとした納まりに変更しました。

　

サイズ感。高さが1215ｍｍ程度。

　

オモテ面。

仕上げは「満月の飾り棚」と同じ、シルクプラスター仕上げ。 シルクやセルロース繊維などでつくられた素材で、この素材をコテで塗り広げ、乾燥後に専用のニスで保護しています。

　

キラキラと輝き、見る角度によって色々な表情を見せる独特な素材感。

中央にゴールドの円を残して周囲を黒く塗装し、夜空に浮かぶ満月を表現しています。

　　

裏面はゴールドの水玉模様。

「水玉の小箪笥」と同様の手法を用いて仕上げています。ベースの板は、木目が美しい欅の突板貼り。こちらの突板は古い家具を分解して保管していた素材で、研磨して汚れを落とし、丁寧に貼り上げました。

水玉模様は対角線でカットして左上半分のみ入れ、木目と対比しています。

　

ベースの欅は無塗装で素材そのままの質感。その上にゴールドの塗装で水玉模様を表現。

　

水玉のゴールドは、欅のはっきりとした木目が見える程度に仕上げています。繋がった木目がコールドの部分では反転しているようにも見え、面白い仕上がり。水玉は見る角度により光を反射して、違った見え方をします。

両面ともに個性的な衝立。フォルムはそのままに程良く和の要素を残しながら、モダンな逸品に仕上がりました。