骨董モダン
今では見かけることが少なくなった長火鉢。
赤色の座面を新たに作製し、現代のインテリアにも取り入れやすい一人掛けの椅子にリメイクしました。
美しく迫力のある欅と黒柿でつくられた、贅沢な逸品です。
職人の粋と歴史の温かみが詰まった長火鉢が、装いを新たに生まれ変わりました。
商品詳細
商品名 | 火鉢スツール |
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品番 | B0256 |
サイズ | 幅747×奥行430×高さ435(mm) |
火鉢のスツール。
火鉢は、炉に敷き詰めた灰の上で炭を燃やし、暖をとったり湯沸かしや簡単な調理を行う道具です。日本に火鉢が初めて登場したのは奈良時代と言われており、江戸時代から徐々に一般市民の間で使われるようになり、昭和初期~30年頃までは一般家庭に広く普及していました。
現在では、住宅事情の変化などに伴いその数は減少し、見かけることは少なくなっています。しかし、粋で美しいこの火鉢を眠らせておくのはあまりにももったいないという想いから、現代のインテリアにも取り入れやすように、今回一人掛けの椅子に仕立てました。
元々ついていた炉を取り外し、新たに作製した座面を乗せています。
座面は持ち上げると取り外し可能で、その下は収納スペース。内部はシナ合板貼りで仕上げています。
座面の隣には猫板が付属しており、お盆のようにお使いいただけます。こちらの猫板、炉の横で暖かいこのスペースに、猫が好んで乗っていたという逸話からその名で呼ばれています。
本体の素材は欅と、一部黒柿で、迫力のある美しい杢目。木部は全体を研磨した後に、塗装して仕上げています。
この長火鉢は、直方体のかたちをした関東火鉢というタイプのもので、昔は畳の部屋の中央に据えて使うことが多かったようです。そして、引き出しがある面の反対側に客人を座らせることから、関東火鉢は引き出し面の反対側が表とされています。表面には最も良い杢目の板を使うのが職人の心意気で、持ち主は念入りに磨いて光らせるのが粋だったとか。
両側には立体感のある黒柿の持ち手。
引き出し内部は桐材。引手金具は磨き上げています。
座面は下地の板に、3層のウレタンフォームを貼り、きめの細かいしなやかな生地を張って仕上げています。
ふっくらとボリュームのあるフォルムがポイントです。
正面には、 引き出しが5杯あり、細かなものの収納に便利です。ちなみにこちらの引き出しは、元々は炉で炭を燃やすことによりよく乾燥したため、 お茶の葉や煎餅、海苔など湿気を嫌うものを入れる事が多かったようです。
欅と黒柿にカラーをプラスし、用途を新たに生まれ変わった火鉢のスツール。
最高級の素材が惜しみなく使われており、非常に贅沢な逸品です。