悟りの窓
古い大型のガラス戸棚をリメイクしました。
大きな丸窓と真っ赤に輝く紅葉の様な背景を持つ、唯一無二の逸品です。本体は一度分解してフルリペア済み。特徴的なガラスの引戸は新規で作製しているためスムーズに動きます。
元々のかたちは活かしながら、今回のリメイクで各部をこだわり抜いてグレードアップ。存在感抜群で、空間の主役に相応しい飾り棚として生まれ変わりました。
商品詳細
商品名 | 紅葉の飾り棚 |
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品番 | C1412 |
サイズ | 幅1829×奥行443(取手含まず)×高さ1983 |
大きな飾り棚が仕上がりました。古いガラス戸棚をリメイクしています。
こちらが元々の状態。
今回は内部に照明を仕込み、ガラス引戸の飾り棚として仕上げました。今回のリメイクの着想は、鎌倉の明月院にある「悟りの窓」。
制作にあたり、工房長が「悟りの窓」を視察に行ってきました。視察の時期は初夏頃でしたが、今回の制作では真っ赤に色づいた紅葉の庭をイメージしています。
余談ですが、下の写真はその時にたまたま目の前を横切ったリスです。
サイズ感。高さが1983mm程度です。同種のガラス戸棚と比較すると一回り大きく、インパクトのあるサイズ感です。
白く見える部分は、漆喰と同じ石灰石が主成分の天然素材を塗って仕上げています。 本体は一度全ての部材に分解し、接合部の緩みなど構造的に問題のある個所をしっかりと補修した後に組み直しています。
元々は上段の引戸が無い状態だったため、今回引き違いのガラス戸は全て新しく作製しています。
木製のレールは破損個所が多くあったため真鍮製のレールに交換済み。建具の戸車もレールに合わせて金属製のものを採用しているため、動きはスムーズで末永く快適にお使いいただけます。
ガラスの引戸の白い部分と引き出しの前板は、側板と同じ左官材で仕上げており、漆喰のような質感です。
内側部分をなだらかに立ち上げ、エッジを強調しています。4枚の引戸は全て閉めた状態で、ひとつの大きな丸窓になります。
引き出しの取手も無くなっている箇所があったため、木製で新たに作製しました。
引き出しの底板はシナ合板に替え、周りの板は表面を削った後にクリーニング。引き出しの動きも調整済みで、スムーズです。
ガラスの引戸を外した状態。
今回、正面の丸窓と共に特徴的な部分である背板が見えます。この背板に使用しているのは、シルクプラスターというセルロース繊維などの天然成分でつくられた素材です。
こちらの赤とオレンジ混ぜてグラデーションで仕上げることで、色づいた紅葉を表現しています。
照明をつけた状態。燃えるような紅葉のイメージ。
背板近くから見たところ。表面はフェルトのような手触りで、温かみのある質感です。光の反射によって濃淡が生まれ、奥行きを感じさせます。
こちらの素材には 静電気の帯電防止が施されており、ほこりが付きにくい仕様になっています。こちらの部分のお手入れ方法は、通常ほこりを優しく払う程度でOKですが、汚れが付いた場合は固く絞った布で優しく拭いてください。ただし、基本的に水には弱いため、お手入れの際は濡らしすぎないようにご注意をお願いいたします。
引戸の中には上下ともに固定の大きな棚板が1枚ずつあります。内部は板張りで、表面を削った後に塗装して仕上げています。無垢材のため、小さなひび割れや隙間などがありますが、使用に問題は無い程度のものです。組み込んでいる照明は、LEDの電球色で温かみのある明かりです。
照明は手前から奥へ斜め下を照らしており、飾るものを綺麗に見せてくれます。
ガラス引戸の開け閉めのパターンによって、大きな丸窓が色々なカタチに変化します。これはデザインする際に意図したものではありませんが、なかなか面白いですね。
本体は上下に分かれるため、搬入の際などはそれぞれに分けて運ぶことができます。設置場所に下段を設置し、そこへ上段を乗せるかたちになります。位置決めのパーツが2カ所あり、正しい位置に合わせるとストンと落ち、ずれ止めになります。分割した際の高さは、上段が907mm、下段が1076mm程度です。
上下を分ける際は安全と軽量化のため、先にガラス引戸を全て外してください。ガラス引戸はケンドン式です。一枚ずつ上に持ち上げ、持ち上げた状態で下を手前に引くと外れます。
照明の電源コードは背面下の中央から出ています。長さは余裕を持たせてあり、およそ7.7m程あります。背面下の内側の、左右にそれぞれ二つずつコードをかけるパーツがありますので、設置場所のご都合に合わせてご使用ください。
上段を乗せた後に、上下の照明のコードを繋ぎます。上段の右側手前の隅に配線穴がありますので、そこからコードを落として下段のプラグと繋いでください。逆に、本体を分割する際はこちらのプラグを外し、上段のコードを上に抜いてから分割をお願いします。
照明のスイッチは下段の棚板の右側裏にあります。電源コードをコンセントに挿し、こちらのスイッチでON/OFFを行います。
紅葉の飾り棚。サイズも大きくインパクトがあるため、店舗のショーケースなどにもおすすめです。